先日、秩父のとある山へ行ってきました。
以前その山を訪れたとき、朽ちて内部が空洞になった大きな倒木に出会いました。その美しい姿に一目惚れした私は、その時ちょうど制作に取り組んでいたレザーアイテムの撮影を、是非この場所でしたいと思ったのです。
撮影当日、普段はサックスのレッスンで愛用しているバッグ “dexter” に楽譜の代わりに撮影機材を詰め、山へと向かいました。朝方まで降った雨の影響で、山は至るところぬかるみだらけです。泥に足をとられつつ、急斜面を登ったり下ったりと、運動不足の私には厳しい道のりになると思いました。また、そこは草木が自由に繁茂する原生林で、道なき道を進んでゆくしかありません。前回と同じ場所へ辿り着けるという保証もありませんでした。
それでも、手のつけられていない自然の森の神秘的な雰囲気はとても心地よく、疲れを感じることなく気がつけば数時間歩き続けていました。
そして、ガイドをしてくれた友人の地理感(本人は適当だと謙遜していましたが)のおかげで、ついにはその倒木と再会することができたのでした。
ほんの半日ほどの冒険でしたが、楽しさ、心地よさで心がひたひたに潤され、ますますこの山の有り難さを実感しました。
ふもとに戻ってくる頃には、相棒のバッグ “dexter” には泥がはね、枝に引っかかれたキズがたくさんついていました。
そんなキズさえ、この日の山の冒険を共にした証、思い出として眺めると、誇るべき勲章のようで、とても愛おしく感じます。
撮影の詳細はまた改めて。
商品ページ
“dexter”
https://da61.thebase.in/items/80905130